REPORT テクノロジーに双璧をなすデザイナーとは? 激化する競争市場で働く人が今感じる未来に必要なスキルを徹底解説!

2018年09月11日
9 9月1日(土)、宜野湾ベイサイド情報センター Gwave cafeにて、『テクノロジーに双璧をなすデザイナーとは?ー 超AI時代のなかで生き残るためのスキル ー』が開催されました。 今回のテーマは、“クリエイティブの自動化という流れの中で、デザイナーに直面する課題と未来について”。株式会社オプトのクリエイティブ部門責任者 伊藤瑞樹氏、ダイレクトデザインプランニング部チームマネージャー 阿部 一馬氏、照屋 俊幸氏をゲストにお招きし、その答えについて、徹底討論していただきました。その一部をご紹介します。  
株式会社オプトって? 1993年に株式会社オプトホールディングとして創業。東京に本社をかまえ、インターネット広告の代理店サービスを主軸に、マーケティングやテクノロジーサービスといった様々なソリューションを用いて、クライアントのマーケティング課題解決ができることが強みである。 2013年には、東証一部上場を果たし、現在では社員数1,825名(オプトホールディング全体)、826億円(2017年12月期実績)を誇る業界のリーディングカンパニーの一社である。 2015年ホールディングからの新設分割により、株式会社オプトとして設立。
 

第一部:基調講演

第一部では、クリエイティブ部門責任者として、WEBマーケティングとテクノロジーの時流を捉えながら、クリエイティブ組織の強化に取り組んでいらっしゃる伊藤瑞樹氏より、基調講演をしていただきました。 11  
伊藤瑞樹氏 2011年に新卒入社。広告の運用コンサルタントを経験後、自社開発の広告システムのプロジェクトマネージャーとして活躍。2017年よりクリエイティブ部門の責任者へと就任。
 

デザイン業界におけるAI技術の広がり

AIができることの基本は、パターンを覚え、そのパターンに沿って正解を出すこと。詳細をお話しする前に皆さんにお尋ねしたいのですが、AI(人工知能等)の技術で代替可能になる日本の労働人口の割合ってご存知でしょうか。…なんと約49%が代替可能だと言われています。 数年後には、銀行窓口係、電話営業員、経理担当者、そしてタクシーの運転手までも職を失うと言われている。例えば、タクシー運転手がいなくなるというのは自動運転の発達が理由ですよね。運転のパターンの一つに「車間距離が近いと危険」とある。そしてこの場合の正解は、「適正な車間距離を取り、危険を回避すること」とAIにインプットすることで、かなり高い精度でミスなく行うことができます。今後なくなっていくとされている職業はいずれも、基本のパターンで構造され、論理的に正解を出すことができるものです。 こんな話をすると、「じゃあクリエイティブな仕事、デザイナーなら大丈夫ではないか?」という意見も出てくるのですが、実は、デザイン業界でも一部はAIが代替するようになってきています。画像補正や着色作業はAIが認知して行なっている事例もあるんです。例えば、人間の目、鼻、口といったパーツの位置を把握しているので、その周辺を編集すれば、笑っているような加工ができたり、目が大きくなったり。画像選定や処理、配置などもAIによる補助で成り立って来ている現代において、作業の部分はいくらクリエイティブな仕事と言えども代替されるようになってきていると思います。   12  

変化するデザイナーの本質的な価値

AIができることや私たちの作業を代替するといった話をしてきましたが、これからのデザイナーは既存のクリエイティブをより美しく見せる力ではなく、作るべきクリエイティブを創造する力、デザイン思考力を持っているか否かが本質的な価値として重要視されていきますね。今後もクリエイティブイメージを創る部分に関しては、人間の発想力が試されますし、作ったもののクオリティチェックは、人間の技術力が試されます。逆に少し怖い言い方をすると、作業しかできないデザイナーは淘汰される可能性が大いにあると思っています。やっぱりAIだけではクリエイティブ制作は成立しませんし、あくまでも超優秀なアシスタントに過ぎません。 では、身につけるべきデザイン思考力ってどうやったら身につくか。 ①課題設定、②仮説検証、③改善、④実行、このサイクルをとにかく高速で回すことで磨かれるものだと思います。ウェブはこのサイクルを回すスピードが早く、毎日のように新しいメディアやコンテンツのフォーマットが生まれ、市場が変化していきます。近年はこの変化が激化しており、動画やVR等、新しい領域にもどんどん広がり続けているため、今後もこの市場では新しいニーズと課題が生まれ続け、ユーザーにとって一番いい情報提供の方法を模索し続けることができます。この市場にいることが全てではないですが、デザイン思考を身につけるためのチャンスは多くあると考えてます。弊社でも、コンテンツ開発の部署での研究で新しいニーズを捉えていく仕組みづくりが進んでいますし、仕組みづくりだけではなく、その仕組みの中で働く人材の育成にも力を入れています。 沖縄コーラルオフィスもその一つです。興味がある方はぜひ、お話を聞いてみてください!  

第二部:トークセッション

第二部では、株式会社オプトでチーフマネージャーとして、実際に現場で働くデザイナーをマネジメントしているダイレクトデザインプランニング部チームマネージャー 阿部 一馬氏、照屋 俊幸氏、第一部に引き続き伊藤氏、琉球インタラクティブ JOBANTENNA事業部マネージャーの翁長より、トークセッションを行いました。 7  
阿部 一馬氏 2017年中途入社。SPICE GROUP、McCann Worldgroupで、デザイナー・アートディレクターとして、グラフィックデザインを経験。Web業界未経験にも関わらず、半年でチームマネージャーへ昇格。 紙媒体でのデザイン制作経験を活かし、クリエイティブの体制強化に向けて奮闘中。
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照屋 俊幸氏 2014年 新卒入社。沖縄部署にて未経験からデザインをスタートし、3年目に東京へ転籍。 主にゲーム・アプリ業界のデザインを担当し、コンペ対応、リーダーの経験を経てチームマネージャーへ昇格。クリエイティブの価値創造に向けて取り組んでいる。
 

超AI時代のデザイナーとして、感じる未来への希望

―AIについて、デザイナーの皆さんはどんな風に感じていらっしゃるのですか? 阿部氏: 正直、あまり危機感はないですね。ルール化できる作業を手伝ってくれるまさに「優秀なサポーター」と捉えています。考える時間が担保できると思うと結構、前向きになれます。デザインに携わっていると、感覚的なものが大きいということを感じます。なので、代替されないとは思っていますが、デザイナーは手だけではなく、頭を使う、つまり、常に考え続けることが必要となってきているな、とは感じています。 照屋氏: 私もあまり危機感は感じていないですね。「創造する」っていうクリエイティブなところは、まだ人間の方が上位にあるのではないでしょうか。私にとって、AIの発展は危機感ではなく、期待を感じるもの。恐れるのではなく、逆にAIからヒントを得たり、便利なツールとして使っていこうという意識を持っています。   6 ―AIとデザイナーが共存していく上で、デザイン思考が必要というお話があったと思いますが、デザイン思考って実際現場でどう活きるのですか? 阿部氏: デザイン思考って言葉としては難しいですよね。でも、つまりは、課題を解決するために思考を巡らせることでしかなくて、その解決手段がデザインというだけなんです。私は、元々ウェブは未経験だったのですが、デザイン思考は、紙でもウェブでも必要な力です。ウェブはフィードバックが数値化されている部分が大きいです。でも、そのフィードバックが変わっているだけで、「人にどうやって伝えるか」を思考すること自体は、やっぱり変わらない点ですね。 照屋氏: クリエイティブとかデザインってよくアートのように理解されがちですが、デザインはコミュニケーションから生まれるものなんですよね。私たちデザイナーは、求められていることをどうやって形にするかが大切です。「人にどうやって伝えるか」って、私たちももちろん考えるんですけど、クライアントやディレクターとのコミュニケーションの中から思考のヒントを得ることも少なくないんです。デザイン思考も必要で、間違いなく大事ですが、クライアントファーストに精通したアウトプットにはコミュニケーションも必須です。   5  

チームで創り上げる最高の成果を求め続ける

―ズバリ。いいデザインって? 阿部氏: どれだけ多くの人が覚えているか、ですかね。デザイナーだけの記憶に残るのではなく、デザインを専門にしていなくても覚えているデザインってあると思っていて。僕の世代だと小学生の時に、ペプシマンとか流行っていたんです。弊社ではバナーの制作が主だから、今直近で、そんな大きなことはできない。誰もが覚えているバナーってなかなかないので。(笑)でも、いつかはブランディングから携われる、大きなことをしてみたいなというのが、日々のモチベーションになっていたりもします。 普段作っているバナーの話をすると、やっぱり効果が出るデザインだと良いなと思います。情報を伝えるだけではなく感情を伝えることができるデザイナーが、ユーザーの感情に寄り添えば寄り添うほど、効果が出るような感覚はあります。 照屋氏: 私にとって、良いデザインは、効果が出るデザインですね。でも、効果が出るデザインだったらなんでも良いのか、と言われると私はそうではないと思っていますね。クライアントやディレクターのニーズやデザイナーの知識・感情、いろんな要素がマッチングした上で効果が出るデザインっていうのが最高なんじゃないかな。ここのすり合わせがうまくいくように意識的に仕事を行なっていますね。 伊藤氏: 私は、ゴリゴリ理系なので、やっぱり効果の出るデザインかなと思います。効果の話ばっかりするのは…と思う気持ちもあるのですが、ウェブにおいて、ユーザーの反応は数値が全てだと思います。良いデザインのパターンって、存在するかもしれないのですが、セオリーってセオリーになった瞬間に徐々に廃れるものでもあります。だから、セオリーをしっかりこなす、でも、半分は次のセオリーを考えながら創りながらデザインをやっていかないとだめだよねという話はよくしています。   4 ―ウェブ業界でデザイナーをするやりがいについて、教えてください! 照屋氏: 変化していくスピードの速さと、数値で見える効果でしょうか。バナーの制作って小さい枠の中で表現をするので、地味だと思われがちですよね。でも、トレンドを取り入れながら制作し、改善点を見つけて修正というようなPDCAをスピード感を持って回していけること、また結果が見えるところって面白いです。この業界に入った理由を正直に話すと、きっかけは就活に失敗したことだったんです(笑)。偶然が重なって、興味があったデザインという業界に飛び込めるチャンスがあり、デザインに携わろうと決めました。 デザインが好きだからデザイナーのマネジメントがしたいなと漠然とは思っていて、まずはマネージャーになるためにがむしゃらに努力して。ウェブだから、というよりは弊社だからこそのやりがいだと思いますが、こうやって努力している姿をしっかり見てくれていて、それに値するポジションを与えてくれるところも魅力です。メンバーを率いて行く中で「こいつすごいな!」みたいなカリスマ性のある社員に出会うこともよくあるのですが、そんな年齢や職歴を超えて、自分が尊敬できる人と働けること、そしてマネジメントもしているので、彼らがいかに働きやすい環境にできるかということに挑戦している今、日々に面白みを感じています! 阿部氏: 私がウェブを選んだ理由って、自身のキャリアアップ視点が大きくて。将来やりたいことが、ブランディングから携わる上流工程のデザイナーになることなのですが、そのためにはより情報量が多く、広告市場の大きな流れが分かる業界で、デザイナーとしての幅を広げることができる場所に転職したいと感じていたんです。その中でもオプトは、デザイナーとして、バッターボックスに立っていられる時間が多いと感じます。デザインについて思考する環境が整っています。現在は、チームマネジメントをしているのですが、チームで協力して考えていく中で、新しい視点や発想と日々出会えています。それもデザインが好きな仲間が集っているからこそなのかもしれないですね。   3  
基調講演とトークセッション後には、今回もGwave caféスタッフの皆様にお料理をご提供いただきました! お料理の彩りも添えられ、交流会もより盛り上がりました。
  沖縄県内では、デザイナーの方が集い、密な交流ができる場面が少ない。参加者の皆様からはそんなお声も多数上がっていましたが、イベント終了後は、 「だからこそ、このイベントに来ることができて良かった。」「現場で働く人の生の声を聞き、視野が広がった。」と、ご好評いただくことができました。 1 今後もイベントを随時開催する予定となっておりますので、お楽しみに!   ▼ 株式会社オプトの求人情報はコチラオプト求人情報  

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