INTERVIEW 新サービス「temite」の展開で「ショッピングをエンターテインメント」に! EC-GAIN代表取締役 村田 薫

2018年11月05日
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「あなたのECサイトを、1歩先へ」。株式会社EC-GAINのウェブサイトを開くと最初に目に飛び込むのがこの一文だ。2016年4月に設立された同社は、ネットショップの構築や運用、費用削減など総合的にコンサルティングし、売り上げを伸ばしていくプロフェッショナル集団。楽天勤務時代に社長賞を連続受賞するなど、EC業界を知り尽くした代表取締役の村田薫さん(36)を中心に、平均年齢32.4歳の7人が日々、国内のEC界に新風を吹き込んでいる。笑顔の絶えないのびのびとしたオフィスの空気感が、クリエイティブな仕事を後押ししている。代表取締役の村田薫さんに話を聞いた。
 

新サービス「temite」とは

同社はこのほど「その商品が大好きなファン」が商品の個性や魅力を直接発信することで、買い手が“ファンの熱い想い”に触れながら商品を比較検討できるネット通販プラットフォームサイト「temite(テミテ、https://temite.jp/)」を開発、今年中のプレオープンを見据えている。 企業・店舗側が商品のファンをアンバサダー(大使)として任命。アンバサダーはSNSなどで、その商品の優れているところや好きなところなどを発信し、そこから実際に購入につながった場合、企業はアンバサダーに紹介報酬を支払う。アンバサダーは自分の好きな商品が世の中に広がっていく楽しみを感じることができ、企業はユーザーにより近いアンバサダーの独自の視点で商品の良さを発信してもらえ、「ファンとのコラボレーション」で一緒になってその商品を盛り上げていくことができる。   %e5%9b%b3 アンバサダーは実名で登録する。既存のショッピングサイトにあるような匿名のレビューではなく、誰がオススメしているのかが明確に分かることで、商品を勧める一つ一つのフレーズに信頼感や説得力が生まれる。これまでになかった新たな視点とアプローチで人々の心に訴求するのが、他には見られないtemite最大の特徴だ。 人から人へ、感情揺さぶるコミュニケーションで買い物自体をエンターテイメントに。名付けて「エモい買い物」。そんな熱量の高さが集まるのが、temiteのストロングポイントだ。  

temiteは何をもたらしてくれるか

temiteを通じてアンバサダーとユーザー(利用者、購入者)が直接コミュニケーションを取ることで、既存の広告では伝えきることのできない「リアルな感覚や声」が飛び交う。 商品をPRするアンバサダーはまさにそのアイテムの圧倒的ファン。商品の強みを誰よりも分かっていて、気持ちいっぱいに魅力を伝えるスペシャリストともいえる存在だ。企業側にしてみれば、最大公約数的なニーズに合わせた商品だけではなく、個性を存分に伸ばした商品を生み出すことができるようになるという。 「個々のニーズに合わせたマーケティングによって、たとえ100人に1人だけでもいいから『これが無いと生きていけない!』と思ってくれる人に届ける商品を作ることができます。企業としては『妥協の産物』を作るのではなく、『作りたい商品』『本当にやりたいこと』に集中できるようになります。」 価格競争ではなく、商品そのものの価値を前面に出すことで、本当に必要な人に本当に必要なものを届けることができる。買い手にとっても「多くの選択肢から自分に合ったもの、好きなものを探せる」という意味で楽しさがぐんと広がる。  

買い物にもっと喜びやワクワクを

誰しもが何か好きなモノやコトに対してはこだわりを持っていたり、それをついつい誰かに勧めたくなってしまうもの。村田さん自身にも、こんなこだわりが。 「先日社内でオススメのポテチ話になったんです。個人的には、ポテチのサワークリーム味って、プリングルズが一番おいしいと思うんですよ!それをみんなに『これどうだ!』ってオススメしたところ、その次の休日に、社員から『買いました!』報告がたくさん来たんです。なんだか嬉しくて、これがオススメの醍醐味だな〜と。」 アンバサダーの口コミはユーザーに寄り添ったものになる。ユーザーにとって、身近な感覚だからこそ心が動き、行動に繋がる。アンバサダーにとっても、紹介することで気持ちを共有することができると嬉しい。まさに“temite流・エモい買い物”を表したエピソードだ。 かくいう私も、取材の帰り道、つい村田さんオススメのポテチをスーパーで探してしまった。  

ファーストキャリアで足を踏み入れたIT業界

3 村田さんは大学卒業後、漠然と興味があったIT業界を志し、楽天に新卒入社した。事業部に配属して最初の3ヶ月間は営業を経験、その後、ECコンサルティングの部署に配属された。 「コンサルティングの部署に配属されてからは、出店企業と一緒になって、ページを作ったりキャッチコピーを作ったり、メルマガ出したり。商品開発も一緒にやりました。とにかくなんでもやりました。」 下積み経験を経て、村田さんは楽天社員として数々の店舗の売り上げを伸ばすことに成功。社長賞を連続受賞するなど、大活躍の中で、2008年にフリーランスのECコンサルタントとして独立することを決めた。 4 EC店舗がウェブでの集客に苦戦している姿を目の当たりにしてきた村田さん。 「せっかく愛される商品を作っていても、売り方が分からなくて困っている企業がいる。そんなお困りごとを一緒に解決するお手伝いしたい。」 この想いがtemite発足のきっかけだ。 temiteのような紹介型のマーケティングに中小企業が参入するにはノウハウも資本も必要で、簡単ではないという。だが、紹介型のマーケティングは北米などではすでに先行事例があることも事実。どこにでもあるような商品を販売し、もしも大企業が参入して価格競争になれば、その時には戦えなくなってしまう。しかし、その店舗にしかないような「愛される商品」を知ってもらい、収益を伸ばすことで、店舗の未来にもつなげることができる。  

温かく迎えてくれた沖縄を「もっと良くしたい」

7 2012年10月に東京から沖縄に引っ越してきた村田さん。その年の5月に「人生の中で沖縄に1、2年住んでみるのもいいかな。」と思い立ち、妻と二人で生活の場を移した。息子も誕生し会社も立ち上げ、沖縄に根を張っている。 「ITってどこにいても仕事が出来るから、物理的な距離がない。どこでも同じ仕事ができるしこれまで通り東京の案件も受けられる、と思っていたんですが、実際は違うんですよ。物理的な距離は心理的な距離になるんですよね。」 収入は減っていた。しかし自身がこれまで培ってきた実績が評価されており、同じEC業界で活躍する沖縄の仲間が増えていった。 「暖かく迎え入れてくださる場と出会うことができ、地盤が作れました。この経験を受けて、ITこそ地域密着という視点は大切だと考えています。」 -沖縄でビジネスを展開している意義は? 「意義というか、意地ですよね。自分を受け入れてくれた沖縄をもっと良くしたいと思っています。沖縄の起業家として沖縄に拠点を置き続けて、自社を成長させることで、地域の良き競争相手にもなって業界が活性化する。そして、沖縄に良い人材を輩出し、ノウハウなどを地域に還元していきたいです。」 「沖縄のEC事業環境はヒト、カネ、モノが足りない状況です。でも、他府県にない強みが豊富にある。」 そう今後の成長の可能性を指摘する。産業規模を1000億円ほどに引き上げ、雇用の促進や人材の誘致を通して県内EC業界全体の底上げを図りたい、という思いを持ち続け、これからも走っていく。  

未開拓市場を切り拓き、新しい未来を創る

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8 EC-GAINのオフィスでは、7人分のデスクがくっついて皆が顔の見える範囲で仕事をしている一方、少し離れたところに4、5人分の誰も座っていないデスクがあることにも気付く。 「もともと離れて座ってたんですけど、寂しがって今は一緒に座っています(笑)」 掃除やゴミ捨てなどの当番は、ジェンガの勝敗で決める。さながら、学校の同級生や先輩後輩のようなアットホームさが色濃く、居心地の良い空間だ。2017年1月に初めてスタッフを採用して以降、どんどん新しい顔が増えており勢いに乗っている。 「temiteの登録店舗数を、3・4年で古巣の楽天市場を超える4万5000店以上にしたいです。これを一つの数値目標としつつも、あくまでも、私たちが挑戦していきたいのは既存のEC市場ではなく、新しく生まれるマーケット。その新しく生まれる市場を、しっかり押さえきりたいと思っています。」と、村田さんは語る。 それに伴い、スタッフの充実も求められる。 「弊社のビジョンに共感してくれる人、これに尽きます。『沖縄はもっと良くなるんだ』と信じられる仲間と一緒に成長していきたいです。新メンバーが来たらやっぱりオフィスにも刺激が生まれるじゃないですか。temiteが走り出した良いタイミングで、さらに成長スピードを加速させていきたい。」 ベンチャー企業で働く魅力は、会社の勢いをみんなで感じられること。それを体現している会社がEC-GAINではないだろうか。 「みんなで一つのことを追いかけられる。他の部署が何をやっているのか分からない、ということが無く、一つになれる“グルーヴ”を感じることができます。」 グルーヴに乗って誕生したtemiteが今年、動き出す。
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