INTERVIEW ホテルシステムが大きな変革の時を迎える今、常に次を見つめ続けてきたタップの新たな挑戦から垣間見える未来|株式会社タップ

2018年01月22日

ホテルシステムを30年に渡り開発してきたタップが新たな改革を進める「スマートPMS」とは?

ホテルの基幹システムはPMS(Property Management System)と呼ばれる、主に宿泊部門を管理するシステムが普及しており、多くのメーカーで開発が行われている。 株式会社タップは1987年の創立以来、時代とテクノロジーの進化に連動してホテルに必要な予約や在庫管理、フロント業務、財務管理、マネージメント支援までトータルで管理できる独自のPMSシステムを長年開発。現在では「アパホテル」をはじめとした大規模チェーンホテルから小規模施設まで国内外約800の宿泊施設に導入実績を誇り、沖縄でも「テラスホテルズ」や「カヌチャベイホテル」など47もの施設で実際に稼働をしているトップメーカーのひとつだ。タップの魅力はなんといっても、システムの開発から導入サポート、導入後の保守管理まで全て自社スタッフで行っている点だ。沖縄事業所に設けられているカスタマーサポートセンターでは、24時間体制でシステムの稼働状況を監視し、システムトラブルやハッカーなどの脅威に目を光らせているだけでなく、顧客からの問合せに対しては日々更新されるホテルシステムに精通したSE(システムエンジニア)へその場で繋ぐことで、迅速な対応を可能にしている。24時間365日、休むこと無く常に走り続けるホテルシステムを支える万全のサポート体制が、多くの顧客の支持を集めている。
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2017年11月13日に開催された株式会社タップ30周年式典で今後の展望を語る林悦男 代表取締役会長

2020年を目標に、最新テクノロジーを集約した実験施設としてのホテルを沖縄で開業

タップの創業者である林会長は、創立30周年の記念イベントにて、今後10年の事業展開の一貫として実験施設としてのホテル開業を発表した。場所は沖縄県が国内外の情報通信産業の拠点を目指し、沖縄事業所の近くにある、うるま市州崎のIT津梁パーク。IoT、AI、ビックデータ、ロボティクスなど最新テクノロジーを盛り込んだ実験施設としてのホテルである。その中核となるのがPMSをより高性能・高機能にした「スマートPMS」の開発だ。 これまでのPMSは、利用者がホテル従業員と限られていたが、「スマートPMS」は操作性をシンプルにし、ホテル宿泊客など不特定多数の方が利用できるようになる。ホテルに訪れた利用客が自らのスマートフォンやタブレットに必要なアプリをインストールすることで直接のオペレーションが可能となる。たとえばチェックインの際に団体客とかちあったとしても長蛇の列に並ぶこと無くスマートフォンでチェックインし、直接お部屋へ。ルームキーには顔認証や二次元バーコードを使い、レストランの予約やルームサービスの注文なども利用客が自分のタイミングでおこなうことができる。リクエストされたタオルやルームサービスを運ぶのはロボットである。 既にフロント横などに設置された専用機を使い、人を介さずにチェックイン・チェックアウトや決済ができるホテルも増えてきているが、今後はスマホなどを使いWEB上でチェックインを行うスタイルが主流となるだろう。
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30周年記念式典では、「スマートPMS」のアプリが導入される予定のロボットらが展示された

タップが開業を目指している自社ホテルでは、IT技術者やホテル関係者からの視察、ホテルスタッフの人材育成や観光専門学校などの実習などの他、インテリアやリネン、香り、照明器材などを扱う企業に声をかけ、ホテル全体を体験型ショールームとして利用することも検討している。実際の客室で一晩使用してみることができるので、一時的に開催されるショールームに比べてより検討材料としての価値は高いだろう。もちろん観光や出張などで沖縄を訪れる一般の宿泊者も受け入れる予定だ。  

テクノロジーと人が融合する時代の到来、そして二極化するマーケット

実はスマートフォンでのチェックイン・チェックアウトといったシステムは以前から技術的には実現可能ではあったが、これまで人を介して行ってきた事を、テクノロジーが取って代わるという事に倫理観や防犯の面での懸念がありストップがかかっていた。しかし世界が変わっていく中で「テクノロジーを作るのは人、使うのも人。人が動かさなければテクノロジーは動き出さない」といった考えのもと、今ようやくテクノロジーと人が融合される時代が到来したと言える。 しかし、ホテル業界がスマートフォンなどを使ってチェックイン・チェックアウトやルームサービスなどのオペレーションを個人が行う「マイホテル・マイオペレーション」に全て移り変わるのではなく、従来型のラグジュアリーホテルなどで見られるバトラーサービスの様に顧客の要望全てに「人」が応え、それに見合った料金を対価として支払う「マイホテル・マイリクエスト」という概念も必ず残り、マーケットは二極化していくとタップは考える。  

タップが開発した独自のPMSを更なる高みに引き上げる。沖縄の開発チームリーダーへインタビュー

前出でもふれた通り、タップの「スマートPMS」は、東京本社のマーケティング部・商品開発部がプロジェクトの舵を取っているが、今後は沖縄事業所のSEらとも連帯を強めながら開発の速度を上げていく予定だ。現在、沖縄事業所のSEチームは、委託連携しているベトナムのSEチームと共にaccommod(アコモド)という小規模宿泊施設向けのシステム開発を手掛けている。今回はそのチームを束ねる若きリーダー、幸良さんにお話を伺った。
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沖縄事業所 WEBチーム SE 幸良唯史(こうら ただふみ)さん

―今ホテル業界は大きな変革期にあるようですが、その最先端を走っているというプレッシャーはありますか? 「タップはチャレンジさせてくれる会社なので、プレッシャーよりも新しい世界へ乗り込んでいくワクワク感の方が勝っています。世の中もフィンテックやIoTなど、あちこちで最新のテクノロジーが使われてきているので、自分のやっていることだけが特別だとは思っていません。僕はまだ入社して1年も経っていないのですが、SEとしてシステム開発に携わるのは9年目。以前はニアショア開発の会社で開発に携わってきましたが、一緒に仕事をする相手は、ある程度限られていました。でも業界シェアの高いタップは知名度が高く、入社以降ホテル業界に携わるさまざまなビジネスモデルの企業様やエンジニアと接し、会話をする機会が増えたことがうれしいですね」 タップ4 ―ベトナムのメンバーとの共同開発というのはどの様な面が大変ですか?また言葉の問題はありませんか? 「コミュニケーションはスカイプで行っています。ベトナムには日本語の話せるエンジニアがいますし、スカイプの翻訳ツールもかなり進化してきていますので、言葉の壁を感じることはありません。ただ、システム開発というのは銀行業務などの様に手順が決まっている訳ではなく、特に離れた場所にいるベトナムのメンバーは途中経過を全て見ることができないので、その分、プロジェクトの遅延や品質の低下が発生しないように細心の注意を払うよう心掛けています。オフショア開発では対面できない分リスク面が上がってしまうことは確かですが、今は沖縄だけでなく日本全体でSEが足りていない状態。日本人だけでは業務を回すことが難しいので、親日で日本語が話せる人が多く、国を挙げてIT人材を育成しているベトナム人SEはとても優秀で大きな戦力となります。リーダーとしてしっかりとケアし、納期・品質を管理する責任を感じています」 ―今後の目標は? 「キャリアアップをして、ホテルに関わる全ての人のために役に立つシステムを、もっともっと作っていきたいです。そのためには仲間が必要。目まぐるしく進むテクノロジーの進化を面白い!と思う方と出会って、ぜひ一緒にチャレンジしてきたいですね」
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写真は現在、宿泊施設側が利用しているacommodシステムを実機で検証している様子

沖縄では特に“観光産業に関わりたい”と考える新卒者が多い。そんな彼らはまず、ホテルで働くことを考えるだろう。しかしホテル業務を裏から支えるシステムの仕事でも、観光業に関わることができる。さらにこの仕事は単なる裏方ではない。常に進化するテクノロジーを24時間365日走り続けるホテルで稼働する基幹システムへ落とし込むというスリリングな仕事でもある。 2020年を目標に開業予定の自社ホテルは、研修施設や実験施設としてだけでなく、学生のインターンシップをはじめとするキャリア教育の一貫として、学生の就職を支援するための活用も視野に入れている。多彩なシステムやサービスと様々な側面からホテルを見て、触れてもらうことで、ホテル業界へ今まさに訪れている大きな進化と面白さを秘めた産業であることを多くの人に知ってもらいたいとタップは考えている。

あなたも幸良さんと一緒に、沖縄から「IT×ホテル」の未来を見つめてみませんか?

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