CATALYST 来る沖縄観光黄金時代に向けて人財の採用&育成が急務|ハイアット リージェンシー 那覇 沖縄 総支配人 PHR沖縄ホテルマネジメント 代表取締役 佐藤 健人

2017年02月17日
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2015年7月にオープンした、ハイアットリージェンシー那覇沖縄。国際通りの喧騒から少し離れた閑静な場所にあり、非日常のリゾート感と都会の利便性を兼ね備えたラグジュアリーホテルだ。沖縄の伝統的なデザインが随所に散りばめられたモダンで洗練された雰囲気と一流のサービス。ただそこにいるだけで自分がまるでワンランク上の人物になれたような気すらさせる上質な空間。 今回は特別に、総支配人を務める佐藤健人氏、さらに人財開発マネージャー仲宗根レナさん、今年で入社2年目の安里舞さんの3人に、それぞれ別の角度からお話を伺った。まずは佐藤健人総支配人が観光・ホテル業界からの視点で見たこれからの沖縄について滔々と語る。

日本の観光を牽引するのは沖縄県に間違いない

「現在、日本政府は観光立国を目指すとして2020年に観光客4000万人という数値目標を打ち出しています。その中で観光立県沖縄が日本全体を牽引していく役割を担っています。2020年の東京オリンピックをピークと考え、その後を不安視している人も多いかと思いますが、同年には那覇空港の第2滑走路が完成します。それが、沖縄観光黄金期のスタートの合図となるでしょう。将来的には1500万人の観光客が沖縄に訪れると推測しています。これは2015年の約2倍の数字なのです。その黄金期を万全の態勢で迎えるための準備期間がこれからの3年間になります。沖縄は今や国内だけでなく、海外からも注目を集める世界的な観光地として認められています。豊かな自然、特色ある文化、美味しい食事と、観光地としての魅力が存分にあり、特に立地は『アジアのゲートウェイ』として大きな役割を果たしています。アジアからのお客様にとって沖縄は『最も近い日本』です。今後も、海外からの観光客が増加していくことは間違いありません。観光業界全体に追い風が吹いている今、ホテルビジネスは拡大路線に向かっています。毎日の様にホテルの開業やリニューアルなどのニュースがありますから多くの方がご存知だとは思いますが、業界の中にいる私たちは沖縄が大きな注目を浴びていることを、身を持って感じています」  

沖縄観光黄金期のために ホテルの量と質を向上

『沖縄観光黄金時代』とは魅力的な響きの言葉だ。しかし、ただ時間を過ごすだけでは黄金時代は実現できないはず。2020年までの準備期間、ホテル業界はどの様な取り組みをすべきなのだろうか。 「『量』と『質』の2つのアプローチが必要です。まず、『量』という観点から考えると、圧倒的なホテル不足です。1500万人の観光客を受け入れるには、200室級の新規ホテルが80~100軒必要です。どのように投資を誘発するか考えなくてはいけません。数字にすると、どれ程不足しているかお分かり頂けると思います。さらに『質』という面では、ハードの向上と、サービスの向上の2つが課題として挙げられます。ハードの向上とは既存ホテルの改修を進めることです。県内には開業後長い年月を経過しているホテルが多くありますのでリノベーションをしていく必要があります。 また、食事、接客、言語対応などサービスの向上も欠かせません。来る黄金時代に備え、ホテルの『量』と『質』を向上させ、沖縄県がお客様から選ばれる世界一流のディスティネーションとなるよう進化していく必要があります」  

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明確なキャリアビジョンで ホテルを憧れの職場に

ホテルの建設、改装が進み、ハード面が整ったとしても、人材不足という次なる課題が待ち受けている。佐藤総支配人曰く、2万室の客室に対しておおよそ1万5000人の新規雇用が必要となるそうだ。この1万5000人の人材をどの様に確保していくのか。 「到底、県内のホテル業界ではまかえない数字です。そうなると、県内の異業種、もしくは県外や海外から人財の流入がないと実現できません。しかし、沖縄県におけるホテル業界の地位はあまり高くないというのが実情です。観光業は沖縄県のGDPの約30%を占めている主要産業です。それだけ県経済を支えているにも関わらず、ホテル業は不人気職種となってしまっています。私たちはこの状況を変え、『ホテルを憧れの職場に変えたい』と思っています。そのためには賃金の向上も必要です。開業前に調査したところ、東京と沖縄では同じホテル業界の同じ役職でも、賃金格差が30%もありました。そこで弊社では沖縄の平均より10~15%高い賃金を設定しました。沖縄は観光地としての需要があるわけですから、ホテル業界の業績が向上し、そこで働いている従業員の賃金が上がるのは自然な流れです。開業から一年半経ち、情報交換をしていると、他のホテルも賃金水準が上がっています。業界として異業種や県外の人財を迎え入れる準備ができてきています。 また、明確なキャリアビジョンを提示することも重要です。先ほど、沖縄のホテルビジネスは拡大路線にあると申し上げましたが、ビジネスが大きくなるに伴ってポストも増えていきます。単純に、ホテルが100施設増えれば100人の総支配人、500人の部長、1000人の課長が必要になるわけです。ホテル業界で働く人は、今までの3倍以上のスピードで出世していきます。それだけ将来性とチャンスがある業界ということです。観光で沖縄を、ひいては日本を盛り上げていくために『ホテルで働くことが憧れ』になるよう、弊社としても何か役に立てればと考えています」   hyatt003

沖縄で育った人財が 観光立国・日本を 牽引する

沖縄が世界レベルの観光地となるためには県外、海外からの投資を獲得することも重要になってくる。毎月のように県外企業、外資系ブランドホテル進出のニュースが取り上げられている。その中でも、那覇にハイアットができると聞いたときのインパクトは大きかった。 佐藤総支配人が見せてくれたのは、もう一枚の名刺だ。株式会社ケン・コーポレーション。ケン・コーポレーションといえば、首都圏に拠点をもつ高級マンションを中心に不動産を扱うグループではなかっただろうか。 「ケン・コーポレーションはもともと都心の外国人向け不動産仲介からスタートした会社ですが、現在はホテル運営にも力を入れています。国内外に29のホテルを所有しており、グアム島では島内客室数の約3割のシェアを持っています。そして、当社が今最も注目しているのが沖縄です。ハイアット開業に合わせPHR沖縄ホテルマネジメント株式会社を立ち上げ、重要戦略エリアとして力を入れています。3つ目の肩書になりますが、私はこのPHR沖縄ホテルマネジメント株式会社の代表取締役も兼ねて沖縄エリアの事業を進めています。昨年の4月にはJALプライベートリゾートオクマを取得しました。現在、5月のリニューアルオープンに向けて、プールの新設や、施設・レストランの改装などを行っています。『日本一のプライベートリゾート』を目標にサービス面の向上にも取り組んでいます。また、糸満市名城ビーチに460室を備えるホテルの建設も同時進行で進めています。400人を越える新規雇用が生まれます。名城ビーチの計画はケン・コーポレーショングループとしても今までで一番大きな挑戦です。『東洋一のリゾートホテル』を目指しています」 沖縄はこれまで、那覇以北ばかりが注目されてきた。南部の開発が遅れたのにはいくつかの理由があるが、戦跡かつ国定公園であることが大きい。地元行政や自然保護法など数々の調整を経て、昨年ようやく名城ビーチ開発の許認可が降りたそうだ。南部でもビーチリゾートを楽しめるとなると、一気に人の流れが変わる。MICEでは東海岸の開発が進み、佐藤総支配人が言う『沖縄観光黄金時代』には県内全エリアが観光地としてそれぞれの魅力を発揮しているかもしれない。 「将来的には県内に5ホテル所有したいというビジョンを持っています。そして、スタッフには県外、海外のグループホテルへどんどん挑戦してもらい、自身のキャリアを飛躍的に延ばして欲しいと考えています。沖縄が一流の観光地になった暁には、沖縄で育った優秀な人財が日本の観光業界を牽引していくはずです。そういう意味では沖縄県は観光立国日本のフロントランナーとして走っているのでしょう」 佐藤総支配人の言葉を聞いていると、ホテル業界が前途洋々で、自分も挑戦してみたいような気分になってくるから不思議だ。 「私は沖縄出身ではありませんが、だからこそ沖縄の魅力を客観的に実感しています。一年を通して気候が良く、豊かな自然に恵まれている。食事も美味しいし、何より沖縄の人はホスピタリティに溢れています。沖縄に来てびっくりしたのですが、沖縄出身の方は〝沖縄のために○○したい〟とか〝沖縄の役に立つことがしたい〟と言うのです。私は東京出身ですが、残念ながら一度も〝東京のために何かしたい〟と思ったことがありません。沖縄の人には自分の好きな故郷のことを、相手にも好きになってほしいという想いが根底にあるのだと感じました。真のホスピタリティとは、そういうものではないでしょうか。その様な面でも、沖縄は一流の観光地になる可能性を秘めています。今後3年間、沖縄観光黄金時代に向けての準備期間にどれだけのことができるか。一企業としてはもちろん、観光業界全体の為に全力で取り組みたいと思っています」  
佐藤 健人 (さとう けんと ) 1984年生まれ、東京都出身。テキサス州立大学卒業。コンサルタント業界から転身、2014年10月に株式会社ケン・コーポレーションへ入社。2015年4月1日付でハイアットリージェンシー那覇沖縄の総支配人に就任。同年8月よりPHR沖縄ホテルマネジメント株式会社の代表取締役を兼ねる。
 

現場からの声01 仲宗根 レナ|管理部 人財開発マネージャー

naoaskne 「私は、総支配人の佐藤が申し上げた『沖縄に貢献したい』と常々考えている一人です。パリや東京のホテルで働き、充実した日々を過ごしていましたが、地元・沖縄のために活躍できるフィールドを求めて戻って参りました。私がホテルの現場で培ってきた経験を活かすためには学術的な知見を得ることも重要だと考え、35歳で琉球大学大学院観光科学研究科へ入学しました。修了後は、沖縄観光コンベンションビューローにて勤務し、海外からのMICE誘致などのプロジェクトに携わりました」 ホテルの現場から大学院へ。そして沖縄県全体の観光戦略を担う沖縄コンベンションビューローとキャリアを着実に積んできた彼女が、再びホテルへ戻ったのはなぜなのか。 「大学院で学び、その後、行政に近い場所で働きながら感じていたのは人財育成の重要性です。まず『人』を育てないことには、業界の向上はあり得ないと考えていました。そんな中、沖縄に世界トップレベルの外資系ブランド、ハイアットが初進出すると知り、これまでの産学官の経験を元に現場で人財育成に携わることで、沖縄の観光業界に貢献できればと思いました。人財開発マネージャーとしては『ホテルを憧れの職場にすること』、『ハイアットリージェンシー 那覇 沖縄から優秀なホテリエを多数輩出すること』の2つを目標として掲げています。そのために、定期的な研修や面談を実施し、社員一人ひとりのスキルアップと明確なキャリアビジョンを提示するようにしています。また弊社は従業員満足度を高めることを大切にしています。ホテルとしてはもちろん顧客満足度を重要視していますが、従業員が気持ちよく働ける環境があってこそ、ゲストへ上質なサービスが提供できます。全社員への感謝の気持ちを込めて謝恩会(ファミリーパーティー)などのイベントや、部活動など社内の親睦を深めています」 「人を育てる」ということは想像以上に難しいものだ。ハイアット リージェンシー 那覇 沖縄は開業して約一年半。人材育成の観点から社員の成長をどう見ているのか。 「一人ひとりが成長するために日々努力をしています。人財育成は、昨日今日で結果が出せるものではなく、日々の積み重ねがいつしか大きな実になるものだと考え、長いスパンで個々のキャリアを構築しています。ハイアット リージェンシー 那覇 沖縄が名実ともに、グループホテル、業界の人財育成センターとなるよう引き続き尽力して参ります」  

現場からの声01 安里 舞|宿泊部 フロントデスク課

asato 新人の安里舞さん。新卒で地元銀行に就職をしたが、元々憧れていた観光業界での仕事を諦めきれず、昨年ホテル業へ転職したという。 「大学は観光科学科を卒業しました。学生時代から観光について関心がありましたし、観光施設でアルバイトもして接客の面白みも感じていましたので、漠然と観光業界に就職したいと考えていました。しかし、いざ就職活動を目の前にすると様々な選択肢が出てきて、同じ学部の先輩も多く就職している銀行の試験を受け、内定を頂きました。実はその時、ホテルからも内定を頂いていたのですが、周りの薦めもあって銀行への就職を決めました。まずは3年間銀行の業務を頑張り、そこで新たな目標やキャリアプランが描ければ銀行で働き続けようと考えていましたが、3年経ってみると観光に直接携わる仕事を諦めきれない自分がいました」 念願のホテルに就職した今、毎日が充実しているという。まだ転職をして1年未満だが、現在はフロントでホテルの顔として県内外からのゲストを迎えている。 「日々、様々な国や地域からお客様をお迎えできることがとても楽しいです。これが憧れていた観光業界の最前線で働くことなのかと実感しています。お客様に快適にご滞在頂ける様ホテルの中での事はもちろん、オススメのお店や観光スポットなどお出かけ先についても提案させて頂いています。ゲストから直接『ありがとう。あなたのお陰で楽しい旅になったよ』というお言葉をよく頂戴するのですが、毎回泣きそうになるくらい感動するんです」 仕事の中で「感動する」という感情を持てているということは、安里さんにとってこの職業は天職かもしれない。自分のフィールドを見つけた彼女は今後、どんなビジョンを描いているのだろうか。 「いろんな部署で経験を積んで、いずれは人事の仕事に携わってみたいと考えています。私の様に観光業界に興味があっても、様々な条件から諦めている人は多いと思います。でも、ホテルの仕事は本当にやりがいがあるし、思っている以上に様々なキャリアを積むことができるという事を私の働く姿から伝えられればと思っています」   <ハイアット リージェンシー 那覇 沖縄の求人情報>

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